8月の魚病診断情報

更新日:2021年09月24日

8月の魚病診断はマダイのイリドウイルス感染症、エピテリオシスチス症、エドワジエラ症でした。不明診断の2件についてはエドワジエラ症の症状はありますが、細菌が検出されない検体でした。
9月14.16日南伊勢町6地区を三重県漁連、県、町の魚類養殖担当者が魚病調査で訪れました。 養殖業者の方々への聞き取りではエドワジエラ症が各地区で出ており、去年、一昨年より被害は少ないようですが、2・3年魚で1日数尾~10尾のへい死がありました。稚魚の時に高密度飼育した魚群や、給餌を制限した魚群でエドワジエラ症の保菌率が高いことが明らかとなっていますので、稚魚はできるだけ低密度で飼育し、しっかりと餌を与えることが本症の予防に有効です。へい死した魚から健康な魚に感染させない為にもこまめにへい死魚は取り除いてください。また、水温が上昇する時期にエドワジエラ症の症状(頭部の膿瘍等)が現れ始めた時に、抗菌剤で早期に対処をすることで被害を軽減している方も数名みえました。
今年も新型コロナウイルスの影響で出荷が遅れて飼育密度が高くなり、へい死が多くなっている。稚魚の導入を少し減らし調整をした等のお話しがありました。

水産用抗菌剤の適正使用について
抗菌剤は承認された用法、用量及び使用上の注意等に従い、適正に使用してください。
症状が軽いので少なめの用量で投薬する、5日連続投与する薬を回復したので途中で止めるなどの行為は薬剤耐性菌の出現を招きますのでおやめください。
最寄りの魚病診断機関で診断してから投薬をお勧めします。

 

8月の魚病診断結果

魚種 診断件数 魚病名 年齢 魚体重(平均) 被害
マダイ 1 イリドウイルス感染症           エピテリオシスチス症 1 30g 60尾/日
マダイ 1 エドワジエラ症 1 148g 20~30尾/日
マダイ 1 不明 3 1435g 2尾/日
マダイ 1 不明 3 1289g 2尾/日

 

魚病診断のお問い合わせは下記の南勢種苗センターまでご連絡ください。