11月の魚病診断情報

更新日:2021年12月16日

11月の魚病診断はシマアジのミコバクテリア症1件でした。レンサ球菌症と発症時期が重なるので注意が必要です。本症はブリ、カンパチ、マサバのほかカワハギやシマアジでも発生が確認されています。夏の終わりごろから初冬にかけて発生し、盛期は9~10月頃です。外観症状は腹部膨満、鰓蓋や口部の出血、体表の潰瘍などであるが、症状を呈しないものもみられます。腹部を開腹すると臓器に多数の白色結節が形成されます。大量死することはないが、だらだらとへい死が継続することがあります。治療薬が無く、健康魚に細菌を感染させない為にもへい死魚の取り上げをこまめに行って下さい。

「黒潮と沿岸海域の1ヶ月予報」によると黒潮本流が熊野灘沿岸に接近して水温が高い状態が続くと予想されています。15日の海況調査では相賀浦で上層から低層まで19.4度でした。沿岸で潮の流れが速くなったり、急激な水温の変化が起こる可能性がありますので注意してください。

 

11月の魚病診断結果

魚種 診断件数 魚病名 年齢 魚体重(平均) 被害
シマアジ 1 ミコバクテリア症 2 590g 50~60尾/日

 

魚病診断のお問い合わせは下記の南勢種苗センターまでご連絡ください。