魚病診断情報令和6年9.10月‐3号

更新日:2024年10月24日

9月~10月25日までの魚病診断情報をお知らせします。マダイではレンサ球菌症(β型)6件、エドワジエラ症1件、シマアジではレンサ球菌症(α3型)5件の診断でした。
マダイのレンサ球菌症(β型)は令和2年9月に県内で猛威を振るい多くの被害が出ましたが、今回は8月末の台風が通過した後9月初めに発症し、へい死数は1日当た100尾~それ以上の被害があったと伺っております。8月より水温が非常に高く、表層は30度を超え、中層、深層は29度前後の日が継続しました。マダイにとっては過酷な環境であり台風の影響による大雨での濁り、塩分濃度の低下等様々な要因がストレスとなり被害に繋がっている可能性があります。また、養殖業者の方々にお話を伺ったところ、餌を与えるとへい死が多くなるので数日間の餌止で対応した。放養密度が高い小割は直ぐに分養した。モイストペレットを給餌している方は発症しなかった、または被害が少なかった等の情報をお伺いしました。モイストペレットは水分量が多いため、魚の消化器官に負担をかけない餌になります。高水温期は魚の体力が低下しているため、健康状態を良好に保つには理にかなっていると思います。また、ドライペレットは粒径を小さくすることで、モイストペレット程ではないですが水分の吸収が早くなり消化に良いとされています。

 

*今後注意していただきたい魚病について

マダイ・・・エドワジエラ症、ビバギナ症
シマアジ・・レンサ球菌症、ミコバクテリア症

 

9.10月25日までの魚病診断結果

魚種 診断件数 魚病名 年齢 魚体重(平均) 被害
マダイ 5 レンサ球菌症(β型) 0 88~261g 22~170尾/日
マダイ 1 レンサ球菌症(β型) 1 1082g 18尾/日
マダイ 1 エドワジエラ症 0 213g 30尾/日
シマアジ 3 レンサ球菌症(α3型) 0 102~325g 16~160尾/日
シマアジ 2 レンサ球菌症(α3型) 1 632~957g 3~11尾/日
マダイ 1 不明 0 216g 3尾/日
マダイ 1 不明 2 1480g 10~20尾/日
シマアジ 1 異常なし 1 695g なし

 

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