緊急地震速報について

更新日:2019年12月26日

本町では、町民の皆さまに「津波予報」や「緊急地震速報」という情報等を「全国瞬時警報システム(J-ALERT)」というシステムを用いて、新しい防災行政無線で平成20年5月1日から提供いたしております。今回は、緊急地震速報の内容および特性、提供された場合の心得並びに留意点等についてお知らせいたします。

緊急地震速報とは

地震発生後、地震の揺れは、震源から波紋のように波(地震波)として伝わっていきますが、その地震波には、主にP波(初期微動)とS波(主要動)の2種類があります。

  • 地震波は、最初にP波が伝わり、次に強い揺れのS波が伝わり、地震による被害は、主にS波によってもたらされます。
  • 緊急地震速報は、このP波とS波の伝わる時間差を利用して、地震の発生およびその規模を素早く知り、地震による強い揺れが来ることを、強い揺れが始まる数秒〜数十秒前にお知らせすることを目指す新しい情報です。

緊急地震速報の特性

緊急地震速報が住民の方に伝達される場合、大きな揺れが到達するまでの時間は数秒から数十秒であると想定され、住民の方がとりうるのは、主に「大きな家具から離れ、丈夫な机の下などに隠れる」等の避難行動が中心となります。

また、住民の方に緊急地震速報が提供される場所は、一般的に、家庭内、デパートや駅等の不特定多数の者が出入りする施設内、屋外、乗り物で移動中等様々ですので、置かれた状況に応じて避難行動が異なります。

  • さらに、緊急地震速報の技術上の特性(限界)として、以下の点に留意する必要があります。
  • 内陸の浅い地震(直下型地震)等の場合には、住民の方への伝達が大きな揺れの前に間に合わない場合があります。
  • 緊急地震速報の発信後、住民の方に伝達されるまでに一定の時間を要しますので、住民の方への伝達が大きな揺れの前に間に合わない場合があります。
  • 場合により、誤報が発信される可能性があります(誤報の場合にはキャンセル報が出されます)。津波予報や緊急地震速報等の防災行政無線での情報提供も開始されます。
緊急地震速報の原理を説明したイラスト。

上図は気象庁の緊急地震速報リーフレットより

J-ALERTによる緊急地震速報の提供における留意点

  • J-ALERTによる緊急地震速報の提供は、人手を介さず住民の方に情報提供を行うことから、瞬時伝達が可能であり、地震被害への大幅な減災効果が期待されます。
  • ただし、緊急地震速報の技術上の特性(限界)は、J-ALERTにも当てはまりますので、その点に十分留意する必要があります。また、その他にも以下の点について留意する必要があります。
    • 提供基準の違い等から、テレビやラジオ等で緊急地震速報の提供が行われても、J-ALERTによる緊急地震速報の提供が行われない場合があります。

緊急地震速報が提供された場合の心得

  • 緊急地震速報は、地震が発生してから強い揺れが襲来するまでのごく短い時間を活用して、地震による被害を軽減しようとする情報です。そのため、建物の中から屋外へ避難するようなことは極めて困難です。すなわち、緊急地震速報が提供された場合には、『周囲の状況に応じて、慌てずに、まず身の安全を確保する』ことが基本となります。