移住のカタチ(令和2年10月号)

更新日:2020年12月22日

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移住のカタチ 「ただいま!南伊勢」

このコーナーは移住定住コーディネーターが南伊勢町へ移住された方(I・Uターン)や移住者を受け入れる側を取材して紹介していくコーナーです。

今回はUターン者を紹介する「ただいま南伊勢」です。

今月は五ヶ所浦の森下 充(もりした みつる)さんを紹介します。

森下さんは五ヶ所浦の出身。6年ほど前に神奈川県から南伊勢町に戻ってこられ、現在「おでん味鶴(みつる)」という居酒屋を切り盛りされています。

 

西川:こんにちは。今日はよろしくお願いします。(お昼ごろにお店に伺いました)

森下さん:こんにちは。さっきまで海にいて、ギリギリに帰ってきました(笑)

西川:えー?!魚を獲りに行ってたんですか!お店で出される分ですか?

森下さん:そうなんです。刺身の魚や煮付けの魚、今日はカニもあります。

西川:「味鶴」さんは新鮮な魚とお酒がいただける”地元の人が通う居酒屋さん”という感じですね、お値段はどれもリーズナブル。私、ひとつ気になるメニューがあるんです。「自衛隊カレー 味鶴風」…確か、森下さんは元海上自衛隊にいらしゃったんですよね?

森下さん:はい。高校を卒業してから入隊して、横須賀海上自衛隊にいました。向こうでは「横須賀海上自衛隊カレー」が有名なんですよ。海上自衛隊では毎週金曜の昼食はカレーに決まっています。海上での生活は曜日がわかりづらいので、金曜日はカレーにすることで曜日感覚をつけるというのが目的なんです。そのカレーのレシピを横須賀のカレー店が再現したものが人気なんです。ゆで卵と牛乳がつくのがルールで、うちのは手作りのルーに牛すじが入っているのが特徴です。

西川:美味しそう。森下さんは自衛隊でも料理をされていたのですか?

森下さん:私は操舵を行う乗組員で調理の専門ではなかったのですが、よく手伝っていました。それで興味を持つようになって、退職してから調理師免許をとりました。退職後は地元に戻るつもりでしたし、次は”退職のない仕事”をしたいと思っていたんです。

西川:”退職のない仕事”、飲食店はそうですね。しかし南伊勢町で「海上自衛隊カレー」が食べられるなんて知りませんでした。長い間、横須賀で生活された後に地元に戻られて感じたことはありますか?

森下さん:最初は町が狭く感じました。私が住んでいた頃とはだいぶ変わったな、と。特に国道260号線が通って南島、南勢の行き来がすごく便利になりましたね。昔はすごく遠いイメージだったのに、すぐに行けるのに驚きました。

西川:昔に比べると随分と道がよくなりましたよね。最後に今後お店はどういう風に続けていきたいですか?

森下さん:そうですね。地元の人はお年寄りも多いですし千円札を握りしめて、気軽に来てもらえるようなお店にしたいなと思っています。

西川:地元民に愛されるお店ですね!今日はどうもありがとうございました。

魚を獲りに海に行き、真っ黒に日焼けした森下さんにお会いして、”定年のない仕事”で働くことってカッコイイなと感じました。南伊勢にはそんな仕事が多いように思います。