魚病診断情報11月号5-3
魚病診断情報をお知らせします。
9月4日、6日に南伊勢町8地区を三重県漁連、県、市町の魚類養殖担当者が魚病調査で訪れました。調査にご協力いただいた養殖業者の皆様、お忙しい中ありがとうございました。さて、魚病の聞き取りでは、マダイのエドワジエラ症のへい死は、一部多いという地区もありましたが、例年と同じ程度といった地区が多い模様でした。シマアジは稚魚、成魚でレンサ球菌症(α3型)が昨年に引き続き多い状況でした。投薬でへい死は減少するが、再発するのが早く飼育管理に注意が必要です。稚魚では、吸虫性旋回病と思われる症状が例年より多いようです。マハタではウイルス性神経壊死症(VNN)の症状でのへい死が多く、ウイルス性神経壊死症対策として近年はワクチンを2回打つことが有効でしたが、2回のワクチンを接種していてもへい死が例年より増加している模様です。
8月の診断はマダイのエピテリオシスチス症、心臓ヘネガヤ症、シマアジはレンサ球菌症(α3型)ミコバクテリア症を診断しました。
9月の診断はマダイのマダイイリドウイルス病1件でした。
10月の診断はマダイのエドワジエラ症、粘液胞子中性やせ病、シマアジのレンサ球菌症(α3型)でした。エドワジエラ症の薬剤感受試験で、一部の抗菌剤に耐性を示す結果が出ました。エドワジエラ症発症のピークは過ぎましたがご注意してください。
*今後注意していただきたい魚病について
マダイ・・・エドワジエラ症、ビバギナ症
シマアジ・・レンサ球菌症、ミコバクテリア症
魚病診断結果
8月
魚種 | 診断件数 | 魚病名 | 年齢 | 魚体重(平均) | 被害 |
マダイ | 1 | エピテリオシスチス症 | 0 | 30g | 25尾/日 |
マダイ | 1 | 心臓ヘネガヤ症 | 0 | 40g | 1尾/日 |
シマアジ | 2 | レンサ球菌症(α3型)、ミコバクテリア症 | 0 | 58~68g | 12~50尾/日 |
シマアジ | 1 | レンサ球菌症(α3型) | 1 | 671g | 46尾/日 |
9月
魚種 | 診断件数 | 魚病名 | 年齢 | 魚体重(平均) | 被害 |
マダイ | 1 | マダイイリドウイルス病 | 1 | 287g | 80尾/日 |
10月
魚種 | 診断件数 | 魚病名 | 年齢 | 魚体重(平均) | 被害 |
マダイ | 1 | エドワジエラ症 | 0 | 145g | 15~25尾/日 |
マダイ | 1 | 粘液胞子虫性やせ病 | 0 | 40g | 24尾/日 |
シマアジ | 2 | レンサ球菌症(α3型) | 0,1 | 170~727.5g | 6~45尾/日 |
魚病診断のお問い合わせは下記の南勢種苗センターまでご連絡ください。
- この記事に関するお問い合わせ先
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南伊勢町南勢種苗センター
〒516-0221
三重県度会郡南伊勢町宿浦672-5
電話:0599-69-3161
更新日:2023年10月29日